「うつ病」の治療に使われる「抗うつ薬」は、最低でも2週間程適量を飲み続けなければ効果が現われません。適切でない量をダラダラと飲み続けていても、効果が出ないどころか、治らなくなってしまう場合があります。また、少し良くなったところで薬の投与を中断してしまうと表面的には良くなったように見えていても、完治しているわけではないので再燃してしまい、今度は簡単には治らなくなってしまいます。ですから、症状が良くなっていても2〜3ヵ月は薬を飲み続け完璧に治してしまう必要があります。
しかし完治しても、半分の人は治った後に再発してしまいます。もし2度目を再発してしまった場合には、症状が治まったとしても3回、4回と「うつ病」の症状を繰り返してしまうので再発防止、予防的服薬が必要です。「うつ病」の治療には薬物治療に加え、医師と周りの人による精神療法(カウンセリング)が必要になります。本人は薬などで治ると信じることができないので、心の病や精神病、性格的欠陥、精神力不足ではないことを説明し、薬と休養で必ず治ると保証してあげることが重要になります。
また、家族や周りからの「叱咤激励」や「早く良くなろう、治そう」「やる気がないんではないか」と焦らせてしまうような言動は、症状を悪化させてしまいます。早期に専門医にかかり自分に合う適切な薬、精神の治療を受けること、家族や周りの理解と協力が最も重要となります。薬物治療に加えて、抗うつ薬が効かない・副作用がひどい・症状が重く自殺の危険性の高い場合などには、「修正電気けいれん療法」という治療法を施行する場合もあります。この治療法は、麻酔をかけて、おでこに電気を通すという方法で、安全かつ短期間にきわめて有効的に症状を軽快させられます。