人間の血液中にあるブドウ糖の濃度を「血糖値」と呼びます。この血糖値は、正常時で100mg/dlが健康とされ、この値が高くなる「高血糖」の状態が「糖尿病」ということになります。
糖尿病の要因となる血糖値をコントロールしているのが「インスリン」です。膵臓で作り出されるインスリンというホルモンは、血糖値をコントロールするために大変重要な働きをしています。このインスリンを分泌しなくなる、またはインスリンが血糖値を下げてくれなくなることが高血糖になる大きな原因です。
「糖尿病」には、4つのタイプがあり、膵臓のβ細胞が壊れてしまいインスリンの分泌ができなくなってしまう「1型糖尿病」。膵臓からインスリンは出ているが、作用が不足している状態で、一般的に生活習慣病と呼ばれる「2型糖尿病」。これ以外にも、遺伝子による「その他の糖尿病」、妊娠によって起こる「妊娠糖尿病」に分けられています。1型糖尿病は、10歳から12歳などの若い年齢層に見られるタイプです。日本人には2型の糖尿病が最も多く、95%はこの2型ではないかと言われています。しかし、今まで2型と思われていた糖尿病も遺伝子を調べてみると、遺伝性の糖尿病だったというケースも少なくありません。
現在、日本人の40歳以上の10人に1人が「糖尿病」または「糖尿病予備軍」とも言われており、世界的に見てもアジア地域で急増しています。その原因は、アジア人の食生活が西洋化されつつあることではないかと言われています。しかし、それはトータルエネルギーの取り過ぎではなく、炭水化物の摂取が減り、脂肪を食べる量が増えたという食事のバランスに原因があるようです。また、食生活に加え、車社会になったことで運動不足になっていること。さらに、忙しくて調子が悪くても病院に通う時間が取れない、イライラして夜も眠れないなどのストレスも糖尿病を引き起こす原因の一つになっています。
糖尿病の症状は、のどが乾く・脱力感・便秘・手足のしびれ・足がつる・多尿・頻尿・勃起不全などがあります。これらのケースは、本人が症状に気づかず、発見されずに放置されたままのパターンも多いようです。しかし糖尿病を治療せずに放置すると、昏睡状態に陥ってしまう危険性があります。また糖尿病は、3大合併症と呼ばれる網膜症・神経障害・腎症を引き起こしやすくなります。その他にも、脳梗塞・心筋梗塞を起しやすくなり、高血糖の時には傷が治りにくくなるため感染症などにもかかりやすくなります。このように糖尿病は、全身のいろいろな箇所にさまざまな症状が出てしまう大変恐い病気なのです。