ひきこもりシステムと悪循環 〜家族の不安がひきこもりを悪化させる〜

 個人・家族・社会の3つのシステムは、コミュニケーションを持ちながらお互いに影響を及ぼしあって作動しています。しかし、ひきこもりは個人が社会から外れてしまったことで、3つのシステムがバラバラに離れた状態になってしまいます(「図1 ひきこもりシステム模式図」参照)。
 しかも、家族はひきこもりの本人を中心に誰にも相談もせず、無関心を装い、家族自体がひきこもってしまう。社会とも断絶したこの状態が、一番危険性の高いシステムを完成させてしまう結果となります。この“安定”したシステムの中でひきこもりが長期化した場合、家族は正しい知識を学習してシステムの作動を変えていかなくてはいけません。
 ひきこもる人が出た時、家族は不安と焦燥感を感じ、その不安を叱咤激励や励ましとして本人にぶつけてしまうケースが多くあります。しかし、家族の不安をぶつけられた本人は、それに従って動くどころか、自分の気持ちが理解して貰えないと家族との断絶が深まってしまいます。こうして状態はさらに悪化し、ひきこもりの悪循環はどんどん回り続けていきます(「図2 ひきこもりの悪循環模式図」参照)。
 ひきこもりは何の対処もしなければ変化は訪れず、家族だけでの判断や中途半端な知識、自然な回復や自力での治癒は困難だといえます。




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