実際のトレーニング方法〜重りを使って、体重の4割の筋肉を目指す〜

 膝や肩を強くする筋力トレーニングは、ただやるのではなく、正しい位置や正しいリズムで行うことが大切です。この運動は、8回を1セットとし、3回同じ運動を繰り返します。普段はあまり使わない筋肉を使うので、無理をして行うと転んでしまう場合があります。無理をしないで椅子などにつかまりながら安全に取り組むことが、長続きするポイントです。
 一度運動を始めたら8週間ほどで効果は出ますが、原則として3ヶ月間続けることを目安にしています。1週間に3回、2日に1度行うのが効果的。筋力をつけたいからといって、毎日トレーニングをしたり、運動の回数を増やしても、筋肉が疲れ過ぎてしまい効果が得られません。
 また、1、2週間続けてトレーニングを行ったあと、もっと筋力をつけたいと思ってきた方は重りを付けると良いでしょう。重りも、初めは0.5キロ位からスタートし、徐々に重くしていけば、3ヶ月後には1キロの重りを付けても、24回の運動を安全に行うことができるようになります。
 重りは、リストバンドタイプやベルトタイプのものなど、さまざまな種類がありますが、まずは、自分で使いやすいものを選ぶことが大事です。しかし、ダンベルは足をかけて躓いたり、落とした時に足の骨を折ってしまう危険性があるので、ベルトタイプが中高年の方には安全で使いやすいでしょう。重さは「きつい」位から、「ややきつい」位で使用すると効果的です。
 目標としては、体重の4割を筋肉にすると寝たきりになりにくく理想的。ちなみに現在、階段をスイスイと普通に降りられる人は、約4割程の筋力があるとされています。しかし、腿の力がない人は、脳卒中で倒れたり、手術を受けたことが原因で寝たきりになってしまうケースが多く見られます。寝たきりにならないために、普段からトレーニングを行い、筋力をつけておけば、病気や怪我で一度位寝こんでしまっても、寝たきりになりにくく、回復できる可能性を高めてくれるのです。


膝を伸ばす運動

やり方

椅子に座ったまま、片足ずつ4秒かけて膝をゆっくり伸ばしていく。

膝を伸ばしきったところで、3秒かけてつま先を手前に向けていく。

手前に向けたつま先を、3秒かけて奥へ向けていく。

4秒かけて膝をゆっくりと下ろしていく。

これを左右の足で繰り返していく。

 立ったり座ったりする時には脛の筋肉を使っています。そのため、膝と一緒に脛の筋肉を鍛えるために足首の運動も入っています。このトレーニングを3ヶ月程続けると、バランスや片脚起立、膝の伸展筋力がアップしてきます。
 この運動は血圧も上がらず、筋肉痛を起こしにくい一番安全な運動なので、どのような運動からはじめれば良いか分からない人におすすめです。

注意点

お尻を椅子の前の方にずらし、ゆったりと背もたれにかけて、リラックスする。

椅子に深く座って行うと腰に負担をかけるため、深く座らない。

伸ばした足を上にあげてしまうと、別の筋肉を使ってしまうので上に上げない。

滑らかな動きになるように気を付ける。


手の運動(ばんざい体操)

手の運動(ばんざい体操)その1 手の運動(ばんざい体操)その2

やり方

両手でげんこつを作り、耳の横、または肩の横におく。げんこつの向きは前方向。

4秒かけて両腕をそのまま上に挙げていく。

上げた両腕を4秒かけてゆっくりと下ろしていく。

 年々、肩を上に挙げる回数が減ってきてしまうので、肩や腕の周りの筋肉は衰えていきます。この運動は日常生活を安全で快適に過ごすための効果的なトレーニングになります。

注意点

椅子の背もたれから体を離して行う。

筋肉を伸ばしたままにしたり、固い動きにならないように、滑らかに腕を動かす。

息をゆっくりと吐きながら腕を挙げ下げする。


背伸びをする運動(椅子につかまり、立って行う運動)

やり方

椅子の背につかまり、4秒かけてゆっくりと背伸びをしていく(かかとを上げる)。

椅子の背につかまり、4秒かけてゆっくりとかかとを降ろす。

 この運動は、ふくらはぎを鍛える運動です。歩く時の蹴り出しや力を強くし、歩行速度を上げることができるようになります。

注意点

必ず椅子につかまり、立って行う運動。

息を吐きながら背伸びをし、ゆっくりとかかとを降ろす。


足を開く運動(椅子につかまり、立って行う運動)

やり方

椅子の背につかまり、ゆっくりと片方の足を横に開いていく。

開いた足をゆっくりと元に戻す。

もう片方の足をゆっくりと横に開く。

開いた足をゆっくりと元に戻す。

 この運動はお尻の横、骨盤の横辺りの筋肉を鍛える運動です。この筋肉を鍛えておかないと、体が斜めになってしまい、いくら腿や膝、ふくらはぎを鍛えても、バランスが悪くなってしまいます。
 スムーズで見た目にも綺麗な歩き方を維持するために、必要なトレーニングです。

注意点

すでに股関節や膝が痛い場合は無理をしない。

足は斜め前ではなく、真横か少し後ろに出す。

開く角度は20度から30度。これ以上開いている場合は、足が前に出ている場合が多い。



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