ストレスを軽減させる音楽〜リラクゼーションが健康につながる〜

 ストレスを感じると心拍数が上がる、呼吸が乱れる、筋肉が緊張するなど、からだがストレスに反応します。これらの症状は人間が自らを危険から守る為に起こす自然な反応ですが、ストレスが慢性的に続くと、免疫力が下がり病気を引き起こす可能性が高くなります。ストレスの要因は、天気や気温などの環境的なものや、社会的、生理的、経済的、物事に対する解釈の仕方などさまざまで、人間はストレスを回避して生活することはできません。そのため、ストレスを防ぐことも必要ですが、ストレスへの対処や、ストレスをどうとらえるかがより大切です。同じ出来事でも、本人のとらえかたひとつで、大きなストレスになる場合も、あまりならない場合もあるのです。
 音楽に参加することや聴くことは、ストレスや不安を軽減させる力を持っています。しかし、先にも述べたように、音楽を使ってリラクゼーションを実行する場合、最も重要なことは音楽の選び方です。音楽は、好みや経験などにより人それぞれの感じ方があるため、他の人がリラックスできる曲が、自分がリラックスできる曲であるということには必ずしもなりません。そのため、薬を処方するように、こんな気分の時にはこの音楽を聴けば治る、という安易なものではありません。
 音楽の好みは人それぞれですが、一般的にいえば、テンポが速い曲よりも、適度にゆっくりとして、アクセントが少なく、一定のテンポを保っている曲が適しているといえます。リラックスするためには、深く呼吸するので、テンポが急に変わる曲よりも、安定しているものを選ぶことがポイントです。
 楽器にも好みがありますが、一般的には、ヴァイオリン、チェロ、ハープ、アコースティック・ギターなどの弦楽器、オーボエ、クラリネットなどの木管楽器はリラクゼーション効果の高い楽器といわれています。逆に、トランペットなどの金管楽器、打楽器は刺激的であることが多いため、リラクゼーション向きではないかもしれません。
 もちろん、これらは全て原則論で、個人差がありますから、すべての人にあてはまるわけではありません。 その他、音楽を使ってリラクゼーションをする際には、次のようなことに配慮しましょう。

1

クラシックでも演歌でも、自分がリラックスできる曲を見つける

2

日頃から自分の落ち着ける音楽を聴いておく(イライラした時、急にその音楽を聴いても体が反応せず、効果が出ないため)

3

好みの曲をいくつか選んでおく(1つではその音楽に慣れて、飽きてしまうため)

4

照明を少し暗くする

5

快適な室温設定をする

6

ドアなどを閉め、電話や呼び鈴などで邪魔されないようにする

7

ペットなどは部屋から出しておく

8

トイレにはあらかじめ行っておく

9

襟などのボタンははずし、体を締め付けないゆったりとした服装で行なう

 このように、日頃から心がけたり、リラックスしやすい環境を整えることで、より高いリラクゼーション効果が得られるようになります。
 最後になりますが、心と体は一体で、どちらかだけでは健康な状態とはいえません。音楽を上手に生活に取り入れ、精神面での健康や人と人とのつながり、社会的な広い意味での健康を考える必要があります。なかなか難しいことですが、1日の内に5分でも静かに音楽を聴く時間を持ち、適度にリラックスすることがストレス解消に役立ち、心と体を健康な状態にしていきます。



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