バセドウ病の治療〜薬物療法・手術療法・アイソトープ療法とは〜

 バセドウ病の治療には「薬物療法」「手術療法」「アイソトープ療法」の3つがあります。
「薬物療法」は、主にメルカゾールやプロパジールなどの「抗甲状腺剤」を使用して行われます。最初は分泌されるホルモンの量が多いため、メルカゾールなどを多く処方される場合もあります。副作用が心配なため、定期的に採血による検査を受け、分泌量をチェックすることが重要です。
 また、抗甲状腺剤以外の薬は補助的に使用していきます。甲状腺の機能はヨードが不足しても、大量に摂取されても機能異常になるため、ヨード剤は甲状腺機能亢進症の薬物治療にも使われます。その他に、副腎皮質ステロイドも自己免疫に効果のある薬ですが、副作用の問題があるため長期間の服用はできません。
 薬物療法で一番多く問題になる副作用は、発疹とかゆみです。その他には、関節痛や無顆粒球症(白血球が著しく減ってしまう状態)などがあります。白血球が減ってしまうと細菌に対する抵抗力がなくなってしまうため大変危険です。服用後に喉が痛んだり、リンパ筋が腫れたり熱が出た場合には、すぐに医師に相談することが大切です。
「手術療法」は、肥大した甲状腺腫を切除する方法です。つまり、甲状腺ホルモンをたくさん出し過ぎて肥大した甲状腺腫を切除してしまえば、刺激があってもホルモンの分泌量を抑えられるだろうという考えに基づいた治療方法です。
「アイソトープ療法」は、甲状腺ホルモンの原料であるヨードを放射性物質にしたものを内服する療法です。こうすることで、放射線によって甲状腺を壊してホルモン分泌を抑えていきます。
 このアイソトープ療法は手術跡も残らず、その日の内に帰ることができる便利な療法です。便利な療法ではありますが、傷跡がないために病院で甲状腺ホルモンを調べる機会が少なかったり、本人も忘れていることがあり、気付かない内に機能低下になってしまうことが怖い点です。また、放射性物質を扱うため、特別な施設でしか飲めなかったり、授乳期の人や妊娠中の人にも難しいといった制限のある療法でもあります。
「手術療法」と「アイソトープ療法」は、どちらも甲状腺の機能を低下させて、副作用のある抗甲状腺薬を飲まなくてよい状態にすることが目的です。そのため、甲状腺機能低下症になる可能性が高く、機能低下になれば、甲状腺ホルモンを飲み続けなければいけません。



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