橋本病の治療と注意点〜甲状腺機能低下症にならなければ、治療も心配もない〜

 橋本病の治療はきわめて簡単で、甲状腺ホルモンが不足している時に、甲状腺ホルモンのチラーヂンSを服用し、不足を補うだけです。それ以外は、甲状腺機能低下症にならない限り、特に治療する必要はありません。
 橋本病で注意しなくてはいけない点は、「破壊性甲状腺炎」という甲状腺中毒症(甲状腺機能亢進症と同じ)です。甲状腺ホルモンが血液中にもれ出て、血中濃度が高くなることがあり、眼球突出はしませんがバセドウ病と間違われることがあります。これは、出産後に起こる場合もありますが、出産に関係なく起こることもあります。一時的に破壊性甲状腺炎の状態になりますが、痛みがないため「無痛性甲状腺炎」とも呼ばれています。これは、血中の甲状腺ホルモンの量を調べると高くなっていますが、しばらくすると自然に治るためそれほど心配する必要はありません。
 その他、悪性腫瘍の合併が心配ですが、甲状腺のがんはそれほど頻度が高いわけではありません。悪性リンパ腫も慢性の甲状腺炎から発生するケースが多いといわれますが、通常はそれほど心配しなくても大丈夫です。
 橋本病と診断された場合、まず甲状腺ホルモンのチェックをしてもらうことが大切です。まずはTSHとT4のみの測定をしてもらい、その数値に異常がなければ問題はありません。



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