軽度発達障害は、一生その子どもが持ち続ける一つの特性です。そのため、障害を持つ子どもがどのような点で傷付いているのか、その親達はどこで戸惑っているのか、関係者は何で困っているのかを理解する必要があります。
また、大きな問題は、子ども達の自尊心が傷付き、自己評価が低下してしまうことです。病院に来る5歳や6歳の子どもの中に、「自分は馬鹿だ」「駄目な人間だ」と表現する子どもがいますが、これは自分と向き合って判断したのではなく、外から受けた評価を自分のものとして受け取っていると考えられます。軽度発達障害の子ども達の問題は、やる気や根性で凌駕できるものではありません。家族や関係者が頑張って欲しいと思いかけた言葉が、逆に追い詰めてしまうケースもあるため「失敗することもあるが、良いところもある」と自尊心や自己評価を低下させないアプローチをしていくことが重要です。
さらに、親は子どもとのギクシャクした関係にどのように向き合うかを悩んでいることが多く、周囲の人は、より良い関係作りを支援することが大切です。また、教育関係者の多くは、自分の指導力不足が原因で子ども達を上手に扱えないのではないかと追い詰められてしまうことがあります。そうではないということをしっかりと理解した上で、教育現場でのアプローチ方法を建設的に考えていくことが支援の目標となります。