ピルでQOLを高める〜ピルは避妊だけではなく、さまざまな効用がある〜

 従来「月経痛は痛いのが当たり前で、我慢していれば良い」といわれてきましたが、最近では早くに月経が始まるため、20代から子宮内膜症や筋腫ができていたりするケースも少なくありません。そのため、我慢していると診断の時期を見逃し病気が進行してしまう、病気が進行したために不妊になるといった危険性が高くなっています。
 避妊薬として有名な「ピル」は、ホルモン薬だから身体に悪いと思われてきましたが、現在主流となっている低用量ピルは、安全性が確立されていて、避妊以外でもさまざまな治療に使われています。
 ピルには黄体ホルモンとエストロゲンが含まれているので、飲み始めてから1〜2ヶ月でホルモンの状態が一定になります。視床下部が卵巣に排卵の指示を出さなくなり、卵巣の働きはあるが動きが緩やかになるため、卵巣がんの予防にも効果的です。
 また、ピルには月経を軽くする効果があり、月経前症状がなくなる・月経の量や痛みが軽減される・必ず自分の思った時に月経が来るなど、体調や精神が安定し、その結果、QOLを高めることが分かっています。さらに、月経痛がひどくてピルを服用しているうちに、内膜症の予防になったり治療になることもあります。
 ホルモンなどの薬を使うことを不自然だと考えず、産婦人科医を健康管理のパートナーと考え、必要な薬を飲んだり、治療を受ける方が健康を保つためには重要と考えたほうが、さまざまな病気の予防や早期発見に繋がります。



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