薬による治療と予防とは〜基礎治療と骨破壊を防ぐ薬〜

 骨を強くして、骨折を予防するには食事や運動も大切ですが、最近では効果的な薬も出てきています。
 骨粗しょう症において、骨折を予防する薬としてエビデンス(証明)のあるものは、ビスフォスフォネート製剤・女性ホルモン製剤・活性化ビタミンD・SERM(Selective Estrogen Receptor Modulator:選択的エストロゲン受容体作動薬)などがあります。
 ビタミンDやK、カルシウムなどの不足している栄養素を補う薬剤は基礎治療的なもので、日本ではビタミンDが一番多く使われている薬です。一方、女性ホルモンやSERM、骨を溶かすのを防ぐビスフォスフォネート製剤といった骨破壊を防ぐ薬も使われています。
 ビスフォスフォネートという薬は、体内に吸収されると骨の中にくっ付いて沈着します。それを取り込んだ破骨細胞を不活性化させ、骨が破壊されないように守る薬です。この薬はカルシウムと非常にくっ付きやすく、胃の中にカルシウムがあると吸収されないままくっ付いて排泄されてしまいます。そのため、空腹時に水で飲み、服用後30分以上経ってからでないと食事ができないという不便さもあります。しかし非常に効果的な薬です。
 ビスフォスフォネートを1年間飲んだグループとビタミンDの薬を飲んだグループを比べて見ると、ビスフォスフォネートを飲んだ人達は、平均で6〜7%骨量が増え、骨折の発生率は約半分になったという結果が出ています。骨量を増やし、骨折の予防に役立ちます。
 ビタミンDは骨量がほとんど増えず、増えても1〜2%程度にしかなりません。しかし、骨量があまり増えなくても骨は強くなっているので、骨折予防の効果は得られています。



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