ピルとは〜日本での普及率は低いが、世界中で使用されている効果的な薬〜

 避妊薬として発売されている「ピル」は、女性ホルモンを維持しつつ、排卵を抑制することができるため、月経痛や月経不順など、女性特有の病気の治療にも効果的な薬です。
 そもそも1960年にアメリカで初めて承認されたピルは、望まない出産や危険な中絶に悩む女性達のため、妊娠を避ける手段を必要と訴えたマーガレット・サンガー女史と、生殖生物学の権威であるグレゴリー・ピンカス博士の開発によって誕生しました。
 日本では、そのピルが承認されてからおよそ40年近くも経ってから発売され、低用量ピル(OC=Oral Contraception(経口避妊薬))の承認には10年かかりました。
 ピルは、女性の卵巣から分泌される卵胞ホルモンと黄体ホルモンを科学的に合成した薬です。これは、毎日休まずに飲み続ける薬で、21日の服用期間と7日の休薬期間を合わせ、28日間が1周期となっています。この28日というのは女性の平均的な月経周期で、薬も21錠型と28錠型などが作られています。また、服用期間中のホルモン配合量が一定である一相性と、通常のホルモン分泌のパターンに似ていて使用中の抵抗感が少ないといわれる三相性のピルなどがあります。
 現在ピルは、世界で約7.2%(約1億人)の女性に服用されています。ドイツでは58.6%、フランスでは35.6%、オーストラリアでは24%など、多くの国で使用されているという調査結果が出ていますが、日本での服用率は1%といわれています。
 日本では、ピルを使用することに対し、まだまだ間違った認識を持つ人も多く、あまり普及されていません。しかし、ピルは単に避妊薬というだけではなく、オランダなどでは月経周期の調節やニキビの治療などにも使われています。ピルを生活に取り入れ上手に使うことは、女性の不快な悩みを解消し、ライフスタイルをより健康で快適なものにできるといえます。



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