肺に問題を抱えている人に限らず、正しい「横隔膜呼吸」というものは、なかなか難しいものです。この呼吸法が上手にできない原因として、胸郭のかたさが挙げられます。胸郭がかたいと横隔膜が動きづらくなり、正しい横隔膜呼吸ができなくなってしまいます。そのため、胸部をやわらかくすることは、正しい呼吸法を身に付け、息苦しさを感じにくくするといえます。
呼吸時の胸の動き(胸部のやわらかさ)は、鳩尾(みぞおち)の高さでメジャーを水平に体に巻き、最大に息を吸った時と吐いた時の胸の拡がりの差を測ることで知ることができます。この差が4センチから5センチあれば、胸に柔軟性があり、正しく呼吸できていると考えられます。胸の動きの差が3センチの場合は、少し注意してトレーニングを行う必要があります。差が2センチや1センチでは呼吸筋がかたいため、胸の息苦しさを感じている可能性の高い状態です。
この胸の動きは非常に大切なものです。胸部や腹部の伸縮がスムーズに行われていれば、呼吸に必要な「息を吸う筋肉」「息を吐く筋肉」が上手に使い分けできているといえます。