さまざまな理由で歯を失っていくと噛む力が弱くなります。女性84歳、男性77歳という平均寿命を考えると、できるだけ長い間食べたい物を噛むこと、そしてそのためには、何本の歯が必要かを考えることが重要です。
うどんやバナナなど歯がなくても押し潰して食べられそうなものは、0〜5本の歯で食べられます。しかし、たくあんやスルメ、酢ダコ、フランスパンといった噛みにくい食品は、少なくとも20本位の歯があった方が食べやすいと考えられます。
そこで、高齢になっても食べたいものを食べるために、80歳で20本の歯を残そうという「8020運動」が平成元年、国と日本歯科医師会によって提案されました。
6年に1度行われる、厚生労働省の歯科疾患実態調査のデータ(平成11年)では、現在80歳の人の歯の平均数は8本と出ています。調査の結果、現在、80歳で20本の歯を持っている人は約15.25%で、6〜7人に1人の割合となっています。これでは8008になってしまうので、これを8020にしていく取り組みが進められています。
また、多くの歯を残すことは重要ですが、残っていれば何でも良いというのではなく、噛むために必要な歯というのがあります。歯というのはそれぞれ役割分担があるため、食べにくい食品を少なくするためには、さまざまな部位の歯を残していくことが大切です。