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●子宮内膜症

 月経痛がひどくなる「子宮内膜症」は現在非常に増えてきている病気で、現代女性の出産回数が大きく関係しています。現代女性は、生涯で子供を1人か2人しか出産しないため、昔の女性が生涯で50回程しか経験しなかった月経を10倍位多く経験することになります。この「子宮内膜症」という病気は、月経のたびに悪化してしまうため、月経の回数が増えた現代女性が発症しやすくなっています。そのため20代、30代の人に多い病気ですが、閉経を迎えるまで40代、50代になっても起こる病気でもあります。

 ひどくなると月経以外の時にも下腹痛も悪化し、排便時や性交の時、何もしないのに痛みを感じるようになってしまいます。

 「子宮内膜症」の原因は不明ですが、子宮の内膜(中の内側の膜)と同じ組織が、腹腔内のあちらこちらにできてしまい、それが月経の周期に合わせて出血したり、充血を起こし、お腹の中で癒着を起こしていきます。軽い場合は、ちょっとした点状出血などができる程度ですが、子宮内膜組織と同じようなものが卵巣の中にできてしまうとそこから定期的に出血をおこし、それがたまってくると卵巣が腫れ上がってしまいます。この卵巣が腫れ上がる状態を「卵巣のう腫」といい、手術などで卵巣を開いてみるとチョコレートのような茶色い液体が詰まっているため、このようなものをさして「チョコレートのう腫」ともいいます。内膜症がひどくなると、腸管と子宮、卵巣、卵管が癒着して一塊になってしまうので、排便の前などに腸が動くだけでも痛み感じたり、ちょっとしたことで腹痛や腰痛を起こしたりしてしまいます。

 また、癒着が卵管におこると、卵管が詰まってしまうため不妊症の原因などにもなる病気です。

 

●プレ更年期

 ホルモンは20代〜30代が最も活発な時期です。しかし、30代後半になるとホルモンのピークは過ぎ、徐々に衰えは始まってきます。そのため、30代後半になると月経の状態に変化が現れることがあります。周期が短くなる、量が減るなどで、月経不順になってくる人もいます。

 なかには、月経の状態が正常で、ホルモンの状態もおかしくないのに、顔がほてって汗をかく・のぼせる・肩こり・動悸などの症状を訴える人も出てきます。これらの症状は、通常45歳から55歳位の間に起こるといわれている「更年期障害」と同じような症状のため、「プレ更年期」と呼ばれています。この更年期と同じような症状が月経前にだけ起こる場合は、PMS(月経前症候群)といえますが、月経の周期に関わらず、常にそのような症状を訴える場合、「プレ更年期」ということになります。

 まだ広く知られていませんが、「プレ更年期」は更年期の前段階といえる症状で、性成熟期から更年期に向かう時期に出てきます。

 

●更年期障害

 40代からに多い婦人科疾患として「更年期障害」が挙げられます。「更年期障害」は、女性ホルモンの分泌が低下してくることが原因ですが、ホルモン分泌の低下だけではそれほどひどい症状を起こすことはありません。ホルモン分泌の減少と心因的ストレス、本人の持つ性格が大きく関係して「更年期障害」を重くしてしまいます。そのため、本来は閉経を挟んだ中年期位に多く出る症状ですが、ストレスなどが原因となり60代・70代・80代に入っても更年期障害と同じような症状を起こす可能性はあります。 「更年期障害」の症状は、手足の冷え・肩こり、腰痛・動機、不安感・めまい・不眠・頭痛・肌荒れなどが代表的ですが、ほてりやのぼせ、発汗、耳鳴り、イライラなどの症状が出てきます。また、ホルモンの影響で肌も衰えてくるため、乾燥したり、湿疹が出やすくなります。腟粘膜なども乾燥して荒れてしまい、出血が起こりやすくなったり、炎症を起こしやすくなったりもします。

 「更年期障害」は、さまざまな症状を起こすため、他の病気を疑って、いろいろな科を受診したり、MRIやCTなどの検査を受けるケースがありますが、年齢的に月経不順になっていて、検査でも特に異常が出てこないという場合、「更年期障害」と考えた方がいいでしょう。

 しかし、体調の悪さを全て「更年期障害」として片付けるのではなく、別の病気が隠れていないかを調べるために、きちんとした検査を受ける必要があります。

 更年期障害には、ホルモンを補う「ホルモン補充療法」でかなり改善が見られるため、正しい検査や治療を受けることが重要です。


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