8020運動  〜80歳で20本の歯があれば、食べたいものが食べられる〜

グループ・パリアンは、2000年の6月に両国で発足した、末期がん患者や高齢者のための在宅ホスピスの専門組織です。このグループ・パリアンの活動を通して、具体的な在宅ケアとそこに関わるスタッフの方々の活動を拝見してみましょう。

●グループ・パリアンの活動と構成
  グループ・パリアンには、クリニックと訪問看護ステーションがあります。その最も大きな活動は、在宅ホスピスケアの実施です。
  この在宅ホスピスケアは、医師や看護師によるケアの提供・遺族のケア・デイホスピス(通所看護)・ボランティアや医療をめざす人達の育成・教育、研究活動・地域活動への参加・ヘルスプロモーション(患者や家族をケアするだけではなく、健康支援のために社会を変えていく運動)・機関紙、年報の発行など、さまざまな活動を行っています。
  また、在宅ケアではスタッフが同じ意見でなければスムーズに行えないため、共有する教科書でケアについて学ぶ、患者の状況を話し合う情報交換の場を作る、亡くなった方の振り返りなどの取り組みも行っています。
  通常、在宅医療はクリニックと訪問看護ステーションで成り立ちますが、これだけではホスピスとは呼べないため、心のケアや専属の研究員、倫理的なことを検討する委員会の設置、地域の薬局や緩和ケア病棟、病院などとも連携を持ちながら運営されています。
  さらに、在宅ケアを希望される患者さんがすぐにケアが受けられるというのが大きな特長でもあります。これは非常に大事なことで、ホスピスでは入院までに平均2週間位待たされることがありますが、グループ・パリアンでは、すぐにケアが行えない場合、他の先生を紹介するため、すぐにケアが始められます。
  初めて往診に行ってから亡くなるまの在宅ケア期間は、平均で約2ヶ月です。グループ・パリアンで在宅ケアをされた方の95%が、ほとんど例外なく家で最期を迎えられています。家でのケアではどのようなことが可能か家族は心配されますが、病院でできることは手術などを除き全て可能です。酸素吸入や点滴、腹水の除去などは、普通に家でもできることです。ただし、他の在宅ホスピスケアを行っている組織では、見ていただく先生によって、できる処置とできない処置があるため、在宅ケアを始める前によく確認しておくことが重要です。

●在宅ホスピスケアに欠かせないボランティアと地域に密接した活動
  在宅ホスピスケアは、医師や看護師のみで行うものではなく、看護婦や事務、外来のスタッフ、ボランティアなどのスタッフによって成り立っています。
  特にボランティアの存在はなくてはならない重要な力です。しかし、誰にでもできるわけではなく、養成講座を修了した人が登録の条件で、ボランティア・コーディネーターとボランティアの人達で活動を行っています。
  ボランティアの人達は、デイケアに来ている人のために食事を作ったり、患者宅の訪問をすることもあります。また、1人暮らしの方のお世話、遺族へのカードを書く、地域のバザーに参加する、その他のイベントのお手伝い、見学の方の対応など細かい活動を支えています。特に地域のイベントでは地域の人達と出店し、地域の方に活動を知ってもらうなど地域との架け橋になる重要な役割をしています。




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