経鼻内視鏡と経口内視鏡の検査中、体にかかる負担を調べてみた結果、心拍数・血圧・酸素飽和度のいずれも経鼻内視鏡の方が負担が少ないということが分かりました。
経口内視鏡は、食道に入った瞬間に苦しくなるので、心拍数が上がりますが、経鼻内視鏡ではほとんど上がらずに元に戻りました。これは、口が自由で、喉への刺激も少ないせいだと考えられます。また、血圧もそれほど大きな変化ではありませんが、経口内視鏡では1度上がり、落ち着いてから下がりましたが、経鼻内視鏡では最初からほとんど上がらず、すぐに戻りました。酸素飽和度も経口内視鏡では低酸素まではいかなくても少し下がり、そのまま最後まで元の数値に戻りませんでしたが、経鼻内視鏡では口で呼吸ができるため、全く下がらないというデータが出ています。
また、ダブルプロダクト(Double product)と呼ばれる「心拍数×収縮期血圧」で内視鏡の前処置段階と挿間時の心筋酸素消費量を見てみると、経鼻内視鏡では前処置の段階から食道挿入時、挿入5分後でも数値が上がらず、10分後には下がってきました。しかし、経口内視鏡では、いずれの数値も経鼻内視鏡と比べて上がってしまいました。
これらの結果から、経口内視鏡は、検査中に心拍数や血圧が多少上がり、心臓にも負担がかかってしまいますが、経鼻内視鏡では変化が少なく、心筋酸素消費量も普遍を保つことができるので、楽なだけではなく体にも優しいということが分かりました。