このようにお話すると、ピロリ菌に感染する=胃がんになると思われがちですが、ピロリ菌で胃がんができるのではなく、ピロリ菌によって萎縮性胃炎が起こり、胃の状態が悪くなることから「がん」ができます。
正常の胃粘膜がピロリ菌に感染すると、表面に胃炎が起こる「表層性胃炎」になります。次に表層性胃炎の状態が長くなると胃粘膜が薄くなり「萎縮性胃炎」という状態になり、こうなると胃酸が出しにくくなるため、菌に感染したり、ニトロソ発がん物質というものが出てしまいます。その間にピロリ菌によって胃粘膜はどんどん形が悪くなり、腸の上皮に化けてしまう「腸上皮化成」になります。
人間はもともとがん細胞ができても追い出す機能を持っていますが、このような状態になると正常の細胞としての動きができなくなってしまいます。そのため、胃の状態が悪くなり、がん細胞を追い出せなくなることが胃がんの1つの原因となるのです。