正常できれいな胃にはヒダがあり、非常につやつやとしていますが、ピロリ菌に感染している胃は赤くただれています。内視鏡で見ればすぐに分かることですが、この炎症には症状がないため、そのまま放っておいている人が多いようです。
また、これまでは内視鏡検査を受けて萎縮性胃炎を見つけても潰瘍やポリープがないため、医師側も患者さんに「異常がない」と伝えているケースが多くありました。しかし、これまでお話したように、この萎縮性胃炎を起こしている胃は、正常の人の胃と比べて胃がんのリスクが高くなっています。しっかりと画像で確認ができる内視鏡検査を受けることが大切です。
若い人には少なくなったピロリ菌感染も、高齢者ではまだまだ多く見られます。特に高齢者は内視鏡を受けて萎縮の有無をチェックし、自分の胃の状態を把握しておくことが重要です。
胃がんになりやすい粘膜かどうかは内視鏡を見ればわかります。そのため、胃がんになりにくい人は毎年胃カメラ検査を行う必要はありません。逆に、胃がんになりやすい人は毎年ではなく、半年に1回検査を受ける、ピロリ菌を除菌するなど、個人に合った健康診断で経過を見ていくことが胃がんのリスクを抑えることに繋がります。