欧米では1980年頃から公共の施設にAEDが置かれ、空港の中などには普通の速度で歩いて、1分で取りに行ける距離(約300m)を目安に置かれています。最近では、日本でも駅や空港、学校、デパート、スポーツ施設、病院などに設置され、設置箇所が徐々に増えてきています。
空港などでAEDが1分で取りに行ける場所に設置されている理由は、1分で取りに行き、1分で戻って処置を行うためです。この距離であれば3分以内での処置が可能になり、助けられる可能性が非常に高くなります。心室細動を起こしている人にとって最も重要な処置は、躊躇せずに一刻も早くAEDを使用することです。
心臓が止まってからの時間と生存率を比べてみると、先程述べたように、心臓が止まってからの時間が長くなるほど生存率が下がるという結果が出ています。心臓が停止してから10分経過してしまうと10人に1人しか助けることができませんが、3分以内にAEDを使用すれば4人の内3人は助けられるようになります。これは、年間に3万数千人の人が心室細動で亡くなるのを1万人強に抑えることに繋がります。
患者が病院に到着するまでの時間は通常10分以上掛かってしまうため、一人ひとりがAEDの知識を持ち、人が倒れた場面に遭遇した時には、早急に処置を行えることが重要です。