予防と治療 〜無理な方法で急激に脂肪を落とすより、長く続けることが重要〜

 メタボリックシンドロームと非メタボリックシンドロームの人の違いをみても、今までの肥満症の特長とほとんど変化はありません。そのため、特に治療も従来までの肥満症の治療法と同じです。急激に減量をするのではなく、現在の体重の5%を3ヶ月〜6ヶ月位かけて減らすことを目標としていきます。体重が減らなくても、運動によって筋肉が付き、体重に変化がない場合もあるので、ウエスト部分の脂肪が減っていれば大丈夫です。
無理な方法を取るよりも、「長く続ける」ことがポイントです。自分のできる運動法を実践する・食事量に気をつける・今までよりお酒の量を減らすなど長く続けられる方法で、脂肪を落としていくことがメタボリックシンドロームの予防と治療となり、効果が得られます。
現在、医療機関で処方している肥満の薬もありますが、これは身長が160cmなら90kg以上でないと処方できません。そのため、多少太っている程度の人は、地道な努力で脂肪を減らしていかなくてはいけません。
一般的な薬局などで売られている漢方薬の中に、一般名「九味半夏湯加減方(くみはんげとうかげんほう)」、商品名「扁鵲(へんせき)」という薬があります。これは、脂肪過多症の薬として昭和22年に厚生労働省から認可を受けたものです。この薬がメタボリックシンドロームに効果があるか調べたところ、もともと体脂肪が低い、内臓脂肪が少ないといった人にはほとんど効果がありませんでしたが、内臓脂肪が多い人には、BMI(Body Mass Index:肥満度指数)・内臓脂肪・中性脂肪・血糖値・血圧を下げる効果が得られました。薬を使用しても劇的な変化はありませんが、運動療法と加えて使用するのであれば、このようにデータのしっかり出ている薬を使用することをお勧めします。



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