高齢者の転倒 〜不安定な重心と、判断力の衰えが転倒を引き起こす〜

 高齢者の転倒は、なぜ多いのでしょうか。そこで、20秒間立っている時、どの位、重心が動いてしまうかを調べた結果、目を瞑っている場合、開けている時の2〜3倍重心が動いてしまうことが分かりました。この検査で70歳代の人は、20歳代の約3倍ふらついているという結果が出ました。また、体が揺れた時、どの程度膝を曲げずに立っていられるかを調べたところ、年齢が高くなるにつれ、耐えられる範囲が狭くなり、70歳代、80歳代では、若い人の1/3程度まで狭くなっていることが分かっています。この結果からも分かりますように、高齢者が転倒する理由に、筋力の低下、姿勢の悪さから重心が動き、じっと立つということが難しく、ふらふらしてしまうということがあるようです。
瞬時の判断力を調べる検査では、高齢者は若い人に比べて、間違った判断をする・判断に時間がかかる・慎重性を欠くという結果も出ています。高齢者は、体がふらつきやすく、瞬時の判断ではパニックを起こしやすいため、転倒してしまうケースが多いのです。
さらに、背中が丸くなりますと、重心がふらついて前に出てきます。それを防ぐため、膝を曲げて重心を安定させようとしますが、このような歩き方では歩幅が狭くなり、足首が上がらなくなってしまいます。そのため、1.5cm程のちょっとした段差でもつまづいてしまうということも原因の1つと考えられます。



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