私達が走ったり、歩いたりするスピードは、歩幅(ストライド)と歩数(ピッチ)、足の回転の速さで決まります。いくら回転が速くても踏み出す1歩が小さければスピードは出ません。1秒間に足を何歩出せるかは年を取ってもあまり変わりませんが、歩幅は20歳を超えると徐々に小さくなってきます。
歩幅は足の筋力と密接な関係にあり、膝伸展トルク(太腿の前側の筋肉)と股関節屈曲筋力(腿を上げる筋力)という、膝を伸ばす、腿を上げるといった筋力と比例してきます。この筋力が弱ってくると歩幅が小さくなり、いくら足の回転を早くしてもスピードが落ちてしまいます。30代の男性と70代の女性の走り方を比べてみると、太腿の上がり方に大きな変化があり、30代の男性は太腿がよく上がっているのに対し、70代の女性はあまり上がっていませんでした。これが歩幅の違いに現れてしまいます。
太腿の前側にある筋肉は、膝を伸ばす筋肉のため、椅子からの立ち上がりなどに重要な働きをします。この筋肉が弱ってくるとスムーズに立ち上がれない、机の上に手を置いて立ち上がりを助けるようになります。立ち上がる時は、どこかに手を付くとラクに立ち上がることができますが、どこにも手を付かないで立ち上がるように努力していくことが大切です。自立した生活をする、自分の足で立ち上がる、元気に歩くためには、足の筋肉を「貯筋」しておくことが大切です。