骨粗しょう症予防のため、牛乳を飲むとメタボリックシンドロームになるのではないかという心配をする人がいます。そこで牛乳と体脂肪の関係を調べるため、女子学生に参加してもらい、4ヶ月間、夕食前に牛乳を必ず200ml飲むグループと、そうでないグループに分かれてダイエットしてもらいました。
このダイエットは、リバウンドを起こしてしまう急激なダイエットを行わないことを条件に、適切な食事と適度な運動を行いながらの実施です。その結果、4ヵ月後どちらも体重が1kg減少していましたが、1kgの中身は体の成分の何であるかをDXA法の機械で調べてみました。DXA法の機械は、全身の骨密度や骨量だけでなく、脂肪量や体脂肪率、筋肉相当量など、体の成分を高い精度で測定することができます。
牛乳を毎夕食前に200ml飲んでいたグループの骨量はほとんど変わらず、体脂肪がマイナス1.7kg、筋肉がプラス0.7kg変化していました。逆に、牛乳を飲まなかったグループは、体脂肪はマイナス0.4kgに留まり、筋肉もマイナス0.7kgであることが分かりました。このように、一般的なダイエット法では、脂肪よりも筋肉が減少しているケースが多いのです。しかし、牛乳を飲みながらおこなうダイエットは、効率よく体脂肪を落としながら、筋力をアップさせるという結果が出ました。
ウエストサイズは、牛乳を飲んでいたグループがマイナス3.6cmに対し、牛乳を飲まないグループはマイナス1.1cmでした。ヒップサイズは牛乳を飲んだグループがマイナス1.5cm、飲まなかったグループがマイナス1.4cmと、どちらも大きな変化がありませんでした。血圧では、牛乳グループがマイナス7mmHgで、牛乳を飲まないグループはマイナス5mmHgの変化でした。
心配された悪玉コレステロールは、どちらのグループも減少していました。つまり、牛乳が原因で体脂肪が増える、メタボリックシンドロームになるということは迷信のようです。効率よく牛乳を摂取すればむしろ体脂肪を落とせるでしょう。食前に牛乳を飲むことでダイエットの効果を高めるのではないでしょうか。