ストレス脆弱性モデル 〜素因にさまざまな要因が加わり、不安や抑うつ状態を起こす〜

 「うつ病」が起こる理由は、ストレスに対する脆弱性に養育環境や対人関係、家庭の問題などの環境要因が加わり発病すると考えられます。この他、身体要因として、加齢に伴う生活習慣病、特に女性の場合は、妊娠や出産、更年期障害などのホルモンバランスが大きく関係してきます。うつ病を引き起こす素因と、環境要因、身体要因によって、うつ病が発症するという考え方を「ストレス脆弱性モデル」と呼んでいます。
うつ病の人は、多かれ少なかれストレスに対する脆弱性を持っています。ストレス脆弱性は、特定の遺伝子を持っている人に見られる傾向があるという研究がありますが、ストレス脆弱性の全くない人でも、養育の過程や精神的ストレスを受けることで、不安や抑うつ状態になりやすくなることもあります。逆に、ストレス脆弱性が強くても、生活する環境が良ければ不安や抑うつを起こさなくなるケースもあります。ストレス脆弱性というのは、人間の情動をコントロールする前頭前野・辺縁系の遺伝素因と養育の環境が作用し合っていることも分かっています。
「不安」と「抑うつ」のメカニズムも非常に似通った部分があるということが最近の遺伝子研究で分かっています。不安障害のようなパニック状態にありますと、うつ病に発展するといった因果関係があることが認められています。
強いストレスを受けた場合、動悸やイライラ、緊張を起こす、攻撃的になる、激しく興奮するといった状態になり、うつ病の場合は、この状態が疲弊し、慢性化してしまうのです。



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