食物繊維 〜水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスが便秘を解消する〜

 日本人は、従来1日に25g程の食物繊維を摂取していましたが、現在では、1日に13g程度しか摂取していません。食物繊維は便の素で、この食物繊維の摂取が少なければ排便も減り、便秘になりやすくなってしまいます。
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があります。水溶性食物繊維は、リンゴなどに含まれるペクチンの一部や海藻類などですが、なかなか摂取しにくいものです。しかし、水溶性食物繊維を摂らずに、不溶性食物繊維ばかりを摂取すると便が硬くなり、便秘になってしまいます。不溶性食物繊維を多く摂っている場合は、便を硬くしないために水分をしっかり摂ることが必須です。
現在、健康のために玄米を食べている人も多いですが、玄米や雑穀米は普通のお米に比べ、不溶性食物繊維を多い食べ物です。これらは未消化になりやすく、便通の悪い人には逆効果になります。特に、下剤を服用している人や便秘の人にはお勧めできません。玄米食は排便の調子が整ってから行う方が良いでしょう。
水溶性食物繊維の一種である人工的食物繊維「ポリデキストロース」を慢性的な大腸メラノーシス患者に摂取させる調査を行いました。その結果、下剤を服用しているため排便回数に変化はありませんでしたが、硬い便が柔らかくなり、お腹の症状が改善されました。食物繊維の積極的摂取が腸の調子を整えることになります。水溶性・不溶性、両方の食物繊維のバランスが便秘を解消し、スムースな排便のポイントです。
食物繊維が多い食品としてライ麦パン(食物繊維量5.6g)蕎麦(2g)、ヒエ(4.3g)などが挙げられます。白米の食物繊維0.3gに対し、玄米などには1.5g程の食物繊維が入っています。しかし、未消化になりやすいため、白米1合に粉寒天1gを入れて炊くと、玄米でなくても味を変えずに食物繊維も多く摂れるようになります。
とはいえ、食物繊維の多い食品はどれも消化が悪いため、お腹の調子を悪くしたり、胃に負担をかけてしまいます。ですから、調子の悪い時には不溶性食物繊維をあまり摂らない方が良さそうです。



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