大腸の内視鏡画像を見ると、腸の中が黒くなっている人が非常に多く見られます。これは、アロエやセンナ、大黄(だいおう)といった「アントラキノン系」の下剤を半年以上、長期に渡って服用したために起こる「大腸メラノーシス(大腸黒皮症)」症状です。下剤を服用していると排便の調子は良くなりますが、アロエやセンナ、大黄の代謝産物が血流に乗って腸の粘膜の下に入り込み、腸が黒くなってしまいます。
この大腸メラノーシスになると、腸が機能障害を起こし動かなくなりますが、特に症状がなく、下剤を服用していれば調子が良いと感じています。ところが、内視鏡検査を受けると大腸が黒くなっていたり、下剤の服用を止めると排便がなくなり、検査を受けて発覚する人も少なくありません。横浜の内視鏡センターで、約1万件の大腸メラノーシス頻度の調査を行ったところ、全体の約3.5%にあたる354例も重症患者が見られました。
これは、特に新しい病気ではなく、30年程前から知られていますが、専門医以外は大腸メラノーシスについて詳しくないため、センナや大黄などが含まれている薬を処方し、人工的に大腸黒皮症を作ってしまうケースが多いようです。アロエやセンナ、大黄は、現在、日本で使われている下剤の75%以上に使用されています。下剤を服用している場合、この大腸メラノーシスに注意する必要があります。