「ぼけ」にさせないためには、本人の努力だけでなく、周囲の対応も重要です。80歳位になると下肢の筋肉を維持する筋線維が若い頃に比べて40%にまで減り、筋肉の面積も半分以下になってしまいます。
車いすに乗せられて家族と共に診察に来た患者に理由を聞くと、「風邪で1週間程寝たら立てなくなってしまった」ということがあります。そこで患者に立つように指示すると、立てるだけでなく、歩いて帰れる人もいます。確かに、高齢になると筋肉が落ちるため、しばらく使わないと立てなくなってしまうこともあります。しかし、大事にし過ぎてしまうと、ますます歩けなくなってしまうため、「ぼけ」にさせないためには、できることは全て自分でやってもらうことが大切です。少し楽をするとできなくなってしまうので、「大事を取り過ぎない・できることをさせる」ことは大事なキーワードになります。
●ぼけ予防10カ条
どのような生活習慣を改善すると「ボケ」の予防に繋がるかを考え、財団法人ボケ予防協会によって作成されたボケ予防のための10カ条です。
1.塩分と動物性脂肪を控えたバランスのよい食事
2.適度に運動を行い、足腰を丈夫に
3.深酒とタバコはやめて、規則正しい生活を
4.生活習慣病(高血圧、肥満など)の予防・早期発見・治療を
5.転倒に気をつけよう、頭の打撲はぼけを招く
6.興味と好奇心を持つように
7.考えをまとめて表現する習慣を
8.細かい気配りをしたよい付き合いを
9.いつも若々しく、おしゃれ心を忘れず
10.くよくよしないで明るい気分で生活を
上記の項目に気をつけた生活は、「ぼけ」の予防や進行を抑えることに繋がります。また、軽いぼけ症状にも有効なポイントです。