在宅でも多くの医療が受けられますが、どのような人でも可能というわけではありません。34人の患者について調べたところ、約64%の人は自宅で看取られた・安定した在宅療養が送れた、在宅医療を行って良かったと、患者や家族が感じていました。また、約18%はまあまあ良かったと感じていることが分かり、80%程の人は成功といえる結果が得られていました。しかし、残りの約18%は在宅でうまく看取れなかった・安定しなかった・不満足だったという結果が出ています。
この満足が得られなく、失敗に終わった例には、介護者が1人だった・住環境が整わなかった・教育環境が整わなかった・経済的に難しかったなどが挙げられます。介護者が1人ではその人にかかる負担が多いため、家族みんなが携わりバランスがとれていることは大切です。また、6畳1間に患者と家族の生活空間があるような住環境、医師の説明が理解できない、勧められた治療を断らなくてはいけない経済状況であるといった場合、在宅医療は難しいようです。
在宅医療を成功させるために最も重要なのは、「受け入れの意思」です。在宅医療を行う前には、往診の時間や回数、バックアップ体制などをお話ししておきますが、その内容が医師と患者、家族の間でしっかり確認され、納得を得ていないと失敗に繋がります。医師は、その患者のためだけにいつも動けるとは限らないため、いろいろな条件や体制、環境なども含めて受け入れる意思がしっかりしているかが、在宅医療では大事になります。
この他、安定した最後を迎えるためには、在宅医療だけではなく、入院医療も大切になります。入院医療から在宅医療へ、在宅医療から入院医療へという、状態に合わせて両循環ができる、選択が可能であるという環境が非常に重要です。