「死」の状態には大きく分けて「脳死」と「植物状態」の2つがあります。「脳死」は、何も処置をしなければ、数日で亡くなってしまう状態です。しかし、呼吸を人工呼吸器でサポートすれば、ある程度、生命を維持することができます。
諸外国では数名の医師が立ち会い、脳波を調べ、脳が「生きていない」ということが確認された後、臓器移植のために臓器摘出が行われます。この臓器移植は脳死の状態で行われますが、脳死の判断は非常に難しいものです。
また、欧米では、人間の体は神が作ったもので、人種や宗教の違いに係わらず、全て皆の物であるという意識が強く、「臓器の提供に問題はない」と考える人が多いようです。
しかし、日本の場合、欧米のような考え方が広く浸透してはおらず、「親から貰った身体にメスを入れたくない」という考えが多く、日本の移植医療はあまり進んでいるとはいえません。
とはいえ、アメリカでも希望者全てが移植を受けられるのではなく、移植者リストの約1/3だけが移植手術を受けられています。残りの1/3は移植手術を行う前に亡くなり、それ以外の人は移植手術を待っている、または待っている間に症状が改善し、移植の必要がなくなった人達です。移植は条件が整い、患者と医師との間できちんとした理解がされ、その意思や情報が十分に与えられた場合にのみ行うものです。