毎年多くの人が罹る「インフルエンザ」は、江戸時代の医書にも、突然熱を出し、時々亡くなる人が出る「印弗魯英撒(いんふりゅえんざ)」という病名でみられます。そして明治時代からは流行性感冒と呼ばれるようになりました。
わが国でのインフルエンザの流行は毎年11-12月頃から始まります。日本では全国約5000箇所の小児科や内科の医師から、毎週何人のインフルエンザ患者を診察したか、保健所が報告を受けています。患者数は少ない年で約70〜80万人、多い年では約150万人。しかし、これは5000箇所の医療機関のみのデータのため、全ての医療機関に通うインフルエンザ患者は、推計で約1000万人〜1800万人ともいわれ、日本の人口の1割前後にあたります。
この「インフルエンザ」という病気は、突然高熱が出る、体のアチコチが痛くなるといった症状を起こす「かぜ」より重い病気です。多くのインフルエンザは自然に回復しますが、中には合併症を起こすこともあります。特に高齢者は肺炎を起こしたり、体力を激しく消耗してしまいます。小児の場合には、水分不足による脱水症状、ひきつけ、などのほか、稀な病気ですが「急性脳症」などを起こすこともあります。
インフルエンザは、90%以上の人が自然に治る病気ですが、回復までは1週間ほどを要します。若い人でも2、3日は寝込み、回復した後も身体がだるくなる非常につらい病気でもあります。