インフルエンザの治療薬 〜ワクチンの完成には時間が掛かり、抗インフルエンザ薬の使い方は国によってさまざま〜

 病気を防ぐ「ワクチン」は、ある病気が発見され、その病気の素となる病原体が判明してから、それを材料にして作られます。そのため、新型インフルエンザウイルスがまだ発生していない現在は、ワクチンを作る原材料が幸いにもありません。そこで現在は、H5N1インフルエンザウイルスを仮想の最強の敵として、このウイルスを使って新しいインフルエンザワクチンの作り方やその安全性、効果などを調べる研究・調査などを行っています。新型インフルエンザが出現すれば、ある程度の免疫を与えられる可能性もあり、またその製造方法などが応用できるという考え方に基づいています。
インフルエンザの治療薬として、「タミフル」や「リレンザ」という薬があります。この薬は通常のインフルエンザに対して効果は高く熱が早く下がり、症状を楽にしてくれます。しかし、高価な薬のために使える国が少なく、世界消費の70%を日本が占めたこともあります。これらの薬は、A型香港や、A型ソ連ウイルスだけに効くのではなく、理論的には多くのA型インフルエンザに効果が期待できると考えられています。
日本では全人口の約25%が新型インフルエンザに感染した時のことをまず考え、約2500万人分の治療薬をストックしています。しかし、25%では少ないという意見もあり、2008年度年より4000万人分に備蓄を増やしていくことが国の方針として決まっています。
タミフルなどの薬の使用方法や備蓄量は、それぞれの国によって捉え方が違います。アメリカやオーストラリアでは、全国民分のタミフルを予防投与薬として蓄えようとしています。医療機関の数や距離も考慮し、新型インフルエンザが発生したら薬を皆に配り、なるべく外出を控え、本当に具合が悪い時以外は医療機関にも来ないようにする方針です
わが国では、通常のインフルエンザの時の効果について、医療関係者も一般の方もよく知っており、これらの薬の効果が期待される治療をいざ、と言う時に予防で使い切って治療薬がないとなれば、その方が大きなパニックになるであろうと考え、治療を優先にすることを基本とする、としています。



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