新型インフルエンザが外国で発生し、日本に侵入することを出来るだけ抑えようとするのが、最初の段階です。この段階では海外から帰ってきた感染疑いの人には、検疫で足止めし(停留)、その後隔離などして厳重にウイルスが入らないようにしていきます。患者さんには迷惑がかかりますが、その人の早期治療と感染拡大予防のための手段です。聞き取り調査や厳密な検査も行われます。これは初期段階だけの対策で、感染症を広げないために病原体ごと封じ込める作戦です。ごく少数の患者が発生した場合には、患者だけでなく周囲の人にも薬を飲ませ、ウイルスや患者を封じ込める作戦なども考えられています。もし、人口の少ないところであれば外出を止め、薬を飲んで防ぐこともできますが、都会の真ん中で起きた場合には、別の対応が必要になります。
しかし、患者が増え始めると、社会の中ですでにウイルスはあちらこちらに存在しているので、少数の患者を対象に厳密な封じ込めを行うことは意味がなくなます。多数の患者と重症者の治療に作戦を切り替える必要があります。患者数が増えた場合、最も多いと想定される軽症から中等度の患者を外来でどのように診察するかが重要です。これは医療機関が直面する問題でもあります。その解決の一つの方法として「発熱外来(新型インフルエンザ外来)」を設けるという考え方があります。これは、多くの新型インフルエンザ患者の中に、その他の病気の患者が混在すると、そこでの感染の拡大、外来診療の混乱、などが予想されるためです。新型インフルエンザかもしれない人達は、専用外来というようなかたちで診察し、軽症の人には早く薬を渡して自宅療養をして頂き、入院が必要な方は入院可能医療機関に入院して頂く、とするものです。したがって、普段診てもらっている医療機関とは別のところで新型インフルエンザの診療を行可能性があります。このような対処をある日突然行うと激しい混乱が起こるため、このようなことも行われるようになると伝えておく必要があり、一般の方にとっては知っておく必要があります。発熱外来などは、各地区によってやり方が変わります。自分の地域ではどのような対応になっているのか、あらかじめ情報を得ておくことが大切です。