加齢黄斑変性の発症と遺伝 〜オランダ ロッテルダムスタディーに見る遺伝性〜

 加齢黄斑変性は遺伝するといわれており、疫学的な検査では、双子の1人が加齢黄斑変性になるともう1人も加齢黄斑変性に罹ることが分かっています。日本でも加齢黄斑変性を発症させる遺伝子があると考えられていますが、その遺伝子の作用は強くないと認識しています。遺伝子に環境的要因や個人的な要因が修飾することで、加齢黄斑変性として発症するのだろうと考えています。
オランダのロッテルダムで行われたロッテルダムスタディーという研究があります。この研究は、加齢黄斑変性の患者の家族に会って、全員の眼底検査を行ったという非常に信頼性の高いデータです。加齢黄斑変性の患者がいると、親や兄弟、子供が加齢黄斑変性に罹る可能性が50%で、加齢黄斑変性ではない人の家族が加齢黄斑変性になる可能性は12%という結果が出ています。加齢黄斑変性の患者の家系には、発症する可能性が高いといえます。調査の結果、遺伝の関与は23%で、残りの77%は他の要因が原因となっていることが分かっています。 
最近、米国で加齢黄斑変性の遺伝子がみつかりました。補体H遺伝子ARMS2/HTRAI遺伝子です。白人では二つの遺伝子による遺伝要因が次に述べる環境要因よりも強い関係があったとされています。日本人でもそれらの遺伝子について研究されており、HTRAIに
異常がある人は加齢黄斑変性になりやすいと報告されています。



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