動脈硬化は全身病 〜血管の病気である動脈硬化は、全身の動脈に問題がある状態〜

 心筋や脳に梗塞が疑われたり、梗塞を起こした人は、その部位に対する意識が高くなりますが、心筋梗塞も脳梗塞も基本的には血管の病気です。動脈は全身に通っているため、心筋梗塞や脳梗塞を起こした人は、全身の動脈硬化がある程度進んでいるということを意味しています。心筋梗塞などを含む心臓の病気を起こした場合、そのほとんどの人が脳や足の血管にも問題があると分かっています。心臓の血管に動脈硬化があれば、脳や足をはじめ、全身の大きな動脈にそれぞれ問題があります。つまり、動脈硬化は"全身病"として捉えていかなくてはいけない病気です。
例えば、足の血管が狭くなると、安静時に症状がなくても、歩いている内にふくらはぎが重くなってきます。さらに無理をして歩いていると痛みを感じはじめます。これは、動脈硬化で足の動脈が狭くなっているため、下肢への血流量が低下して起こります。じっとしていれば動脈が多少狭くても足の先まで血液が流れるため無症状ですが、筋肉が動き出すと安静時の何倍もの血液を下肢に送り込む必要が出てきます。しかし、動脈が狭くては流れる血液量が増えないため、足の筋肉が酸素や血液不足となり、痛みが出てしまいます。
このような場合、足の動脈硬化を取り除き、バイパスを繋いで足に血液を送るための手術を行うことになります。まず外科の医師が循環器内科に相談し、足の動脈硬化の手術をしても心臓が耐えられるかを確認します。このような患者の心臓を調べるとほとんどの場合、心臓の動脈も動脈硬化が進んでいるため、足の手術をする前に心臓を治さなければ足の手術が行えないケースもあります。これは、脳の場合も同じで、脳梗塞で運ばれた患者を調べてみると心臓や足にも問題があることが多々あります。



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