現代医学の中で医学を考える最大のキーワードは、「患者の自律性」です。自律性とは、"自己責任の下、患者自身が自己決定を下す"ということです。ただし、自己責任の下で自己決定をする際には、重要な条件があります。それは、「正しい情報・正しい判断の上で決定をする」ということです。この条件を間違えてしまうと非常に危険なことになります。
例えば、癌を手術しないで治す・壺などを購入して治すといったことを信じ、病状が悪化して亡くなる人も非常に多いようです。大切なことは、情報や判断が正しいかということです。そのためにも、信頼できるかかりつけ医を持ち、その医師に十分相談し、了解が得られてから行うことが大事になります。
ある膵臓癌の患者が手術を拒み、自ら調べた治療法を毎日行い、突然亡くなってしまったケースがあります。適切な治療を受けていればまだまだ生きていくことができたにもかかわらず、間違った情報と判断によって命を縮めてしまった悪い例です。自己責任や自己決定は大切なことですが、やってみたい治療や方法がある場合、自分1人で判断するのではなく、かかりつけ医によく相談した上で決定する必要があります。