曲の背景をイメージしながら演奏をする 〜津軽三味線ならではの演奏方法〜

<司会>
冒頭で聞かせていただいた「津軽じょんがら節」で、『先生は本当に1人かしら?』と思う程、あちらこちらから、いろいろな音が聞こえて来るような感じがしたのですが。

<踊先生>
津軽三味線は、弦楽器でありながら、打楽器の要素もあります。右手で撥(ばち)を打って、左手で弦を弾く組み合わせで、激しさや静けさ、物悲しさを表現しています。
津軽三味線は、ギターのようにフレットがありません。ですから、上から下まで、どこを押さえても良いことになっています。もちろん、ドレミファソラシドの音も出ますが、その他の微妙な譜面には表せない音も出すことができます。本当に楽しい楽器ですね。

<司会>
津軽三味線ならではの演奏方法とは?

<踊先生>
三味線は、アドリブでいろいろな感情や状況を思い描きながら表現することができます。
津軽三味線の大きな特徴の1つで、1の糸、2の糸、3の糸と三味線の糸が3本付いています。1番太い糸をまずドドーンと打つと、お客さんを「どってん」させる、びっくりさせます。そして、2の糸は、しんみりさせます。1番細い3の糸は鼠を利かすといって、音を静める、シーンとした音色を出しています。このような演奏方法の組み合わせで構成しています。

<司会>
有名な「よされ節」も、曲の導入部が印象的ですよね。よされ節の"よされ"とは?

<踊先生>
「よされ節」は、200年位前に天命の大飢饉という凶作の時代がありました。その時に「こんな世は早く去ってくれ」という意味で、「世は去れ」、「よされ」となって、よされ節ができたといわれています。
私はよされ節のリズムも歌詞も非常に好きです。この曲は日本一になった時の演奏曲なので、縁がある曲です。

<司会>
「よされ節」の最初の部分を聞かせていただけますか?

<踊先生>
はい。そういっていただけると嬉しいです。では「よされ節」を少し。

(演奏:よされ節導入部分)



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