「糖尿病」が、もし血糖値が高くなるだけの病気であれば、それほど怖くはありません。1980年代は、糖尿病は贅沢病と呼ばれ、「血糖値が高い」ということに恐怖感を持っていませんでした。
問題となるのは「合併症」です。糖尿病になると神経障害・網膜症・腎症の3つを起こしやすく、これらは糖尿病の「三大合併症」だといわれています。なかでも「神経障害」は、最も多い合併症状です。糖尿病の約10%の人が手足がしびれる・手の感覚がなくて新聞などを落とす・狭心症の症状が分からなくなるなどの神経障害を抱えています。
糖尿病が怖がられる理由のもう1つに、合併症を起こすと医療費が莫大に掛かることが挙げられます。血糖値を下げる薬だけなら医療費はそれほど掛かりませんが、合併症を起こし、さまざまな薬を飲むようになると医療費はかさみます。なかでも腎症を起こし、人工透析が必要となると患者のQOL(Quality Of Life:生活の質)を低下させてしまいます。仕事を続けることも非常に難しくなる人がほとんどです。